《出演》
タクソス/アモル 朝霞ルイ
パフィア 乃々雅ゆう
プシュケ 麻生玲菜
ゼフ 富樫勘九郎
蝶の精霊・ボレア/劇団員/タクソスの母 篁莎耶
蝶の精霊・ノト/劇団員/プシュケ(少女時代) 小暮あゆら


降り止まぬ雪は、蝶(プシュケ)の受難。
純白く蔓延る病のように…
睡りの底に綴じられた、詩人(ラプソドス)の太陽。



風に凪ぐ流れを越え、羊飼いの島へ、
一艘のオリーヴ船が吟遊詩人(ラプソドス)を運んだ。
貴い伝説も既に風化した、寂びついた丘の上で、彼女は生まれた。

盲目となった詩人、その断末魔より。
最期の蜜を吸い尽くし、
その放たれた暗がりから飛翔する…蝶よ。

 


パフィアの主演舞台「ペルセフォネ」
冥界の小匣に捕まえし、美と霊感。
麗しい春の季節を迎えるため、
愛の女神へこれほど相応しい捧げものは無い。



Sed leo alis (シド・レオ・アリス〜蝶の翅〜)
この美しく愛らしい純白の精が、よもや病を運ぶ悪の遣いなどとは…





…何か良い筋書きでもあるのかな、作家殿?



 
最後の望みのように振り向いて仰いだ出発の朝も、
やっぱり君の姿はそこには無くて…


“アモールとプシュケ”
「愛と魂の神話」は、父様のお気に入りの物語。

父様はいつか、お前の為にお芝居を書いてくれるんですって。


…夢を、見ているの。
目が覚めたとき貴方が傍に居てくれる、夢。



父さんの…戯曲?
 
この戯曲は未完だ。
お前の手で「プシュケの睡り」を完成させてくれ。
思い出に綴じ込める為ではなく、生き続ける為に…



今すぐに、私を薄翅の蝶にしたまえ。
僅かに残った美を真紅の紋に載せ、
静止の時を、春を求めて渡り行く。
芸術家の、魂を。



私には、君が見えているから。
貴女が、確かに此処に居ることが。



けれども「愛と疑念が共に在ることは出来ない」…


ほら、捕まえたよ。プシュケ。



ふわふわするのよ、舞い降りたばかりの生まれたての雪ってね。
とても儚くて、足元でしゅんと消えてしまう。
 


白い蝶の化身、愛しい子…
お父様に栄光を与えたように、
これからはわたくしの生を光輝くものにしておくれ。



Sed leo alis…
 
どうして?
私は病気にかからない筈では?



蝶の翅よ、わたくしを連れて行って。
あの人の元へ…


神は罰のつもりで遣わせたもうたのかもしれない、
けれどもわたくしにとっては、
この上ない贈り物となったのね…



さようなら、プシュケ。
僕達はもう、一人で歩いて行けるよ。


さぁ聞かせて、
蝶の見た夢の話を…






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「poiche -純白い睡り-」(ポワシェ しろいねむり)
2015/02/13-15
Theater SHINE
*全5ステージ上演*

[脚本・演出] a-m.Lully
[舞台監督] 富樫 勘九郎 (彩朧)
[照明] アサト (トランス☆プロジェクト) [音響] 吉田 大輔
[衣装] yukari [メイク] Hitomi
[宣伝美術] Louis.A [劇団ロゴデザイン] 安蘭
[制作] LesMiroirs制作部/劇団三日月バビロン

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